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伊吹山・北尾根散歩

毎年5月のゴールデンウィーク中の一日は伊吹山の北尾根を歩く。
国見峠から国見岳~大禿山~御座峰~静馬ヶ原~笹又分岐まで、
標高1000mほどの峰々のピークをたどる起伏に富んだコースだ。

春の山野草が多いことで知られる伊吹の北尾根だが、
今年は随分と春が遅れ花数は極端に少なかった。
いつもは花の後でほんの数輪しか見ることの出来ない
イワウチワがたくさん咲いていた。

イワウチワ

常緑の多年草で雪が融けるとすぐに咲き出す花期の早い花である。
小さな花だがその薄い紅色は桜に似てとても優しい感じを受ける。
まだ緑さす前の木立の中にあって、明るさや暖かさを連れてくる
愛しい花である。

西条八十は何をイメージしたのか。

 若く明るい歌声に 雪崩は消える花も咲く
 青い山脈 雪割り桜
 空の果て 今日も我らの 夢を呼ぶ

この「雪割り桜」は何を指すのか特定できないらしいが、
雪国の林床に桜のような暖かさを呼ぶのはこの花のような気がする。

アマナ

この花も春早く咲く花のひとつアマナで、「甘菜」と書く。
ユリ科の植物で根に鱗茎があって、食べると甘い。

ユリ科アマナ属は陽が射さないと花を開かない性質がある。
しかし、この日は落ち葉に花の影がはっきりと写るほど快晴で
どのアマナも元気いっぱい花弁を開いていた。

数日続いた黄砂も無く、澄んだ青空が広がっていた。
彼方には能郷白山、そしてまだ真っ白な雪に覆われた加賀白山
さらには御嶽山まで見ることが出来た。

ミヤマカタバミ

陽が射さないと咲かないのはこちらも同じ、ミヤマカタバミだ。
いつも見慣れた白花ではなく、淡紅色の花だった。
越冬した葉は黒っぽい緑色をしているが、この春に誕生した葉は
明るい緑色で細かい毛をつけ寒さを防いでいる。

カタバミは夜になると葉を閉じる「就眠運動」をする。
この写真を撮った時刻は午前10時半頃、なのに葉は閉じられている。
でも、咲いていたのは北西の斜面で日陰だった。
明るさだけでなく気温も関係するのだろう。
若い3枚の葉は互いに背中と背中を寄せて温め合っているようだ。

稜線の登山道からは時々琵琶湖を望むことが出来た。
湖は海のように大きく、街が小さく見えた。
湖面は白く輝き、光と風にあふれる春の息吹を感じた。(ここは伊吹)

イノデ

雪は解けたばかり、まだまだ寒さに身をちぢめている奴がいた。
これはシダ植物のイノデの芽、やや大型のシダで林の中でよく見かける。

葉柄や葉軸に褐色の鱗片が密生することが特徴で、この芽出しの時の
もじゃもじゃをイノシシの手に例えられ名前が付いた。

大きな草が伸びるのはこれから、この日見られた花たちはどれも小さく
ボタンネコノメソウ、エンレイソウ、フタバアオイ、カタクリなどだった。

石灰岩の岩がごつごつとむき出しとなった歩きにくい道。
乾燥した尾根道にこんな花を見つけた。
海の中に見られるイソギンチャクのような赤い花、はて?

ツノハシバミの雌花

これはツノハシバミ(カバノキ科)の雌花だ。 尾状に垂れているのが雄花。
ハンノキ属のように垂れ下がる雄花はいいとして、この雌花は何だ?
芽鱗に包まれたままの開花である。 赤い柱頭だけを出して横着な奴。

でも、ツノを生やしたようなユニークな形の堅果は食べられる。
チョコレートやクッキーに入っているヘーゼルナッツはセイヨウハシバミの実だ。

今年はどこの山でも雪が多く残り、春の花は遅れていた。
唯でさえ積雪の多い伊吹山、登山道にも所々でまだ雪が残り
雪の重みで折れた枝に行く手を何度も妨げられた。

日本海で発生した雪雲は若狭から直接伊吹山へとやって来る。
しかし、この雪があればこそ花も多い。

おおかた2週間ぐらいの遅れだろうか、
「と言うことは、何日だ?」
再び仕切り直しをしようと考えている僕がいた。















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杉浦直樹

Author:杉浦直樹
『自然塾』塾長の杉浦直樹です。
日本自然保護協会
自然観察指導員

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