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京都 フォト・トリップ

雨の日が多かった4月、頭の中まで湿っぽく心の中も日照不足。
草木が芽吹き、花が咲き始めるこの時季にどこへも出られない。
そんなフラストレーションを一気に払拭しようと、やっと晴れた
4月下旬、一眼レフを携えぶらりフォト・トリップ。

祇園提灯
カメラの腕は下手でも京都ならそれなりの絵が撮れるだろうと千年の都へ。
シャツ一枚でも汗ばむくらいの一日、石塀小路から高台寺へと歩いた。

江戸の初期に八坂神社の門前で営業した茶屋が始まりとされる花街「祇園」
八つの町にちなみ八個のつなぎ団子をあしらった提灯が軒下に下がる。

祇園祭 粽
そして家々の玄関に飾られているのが祇園祭のちまき。
ちまきと言ってもお餅が入っているのではなく厄除けのお守りだ。
祇園界隈の家ではよく見かける。 ここが他の町とは違うところ、
京の人々は京の文化や風習と密接に暮らしている。

石塀小路 街燈

面白い絵が撮れるだろうと思いやって来たのはここ「石塀小路」だ。

石塀小路
路はやや袋小路といった感じか、そこに料亭や旅館がひっそりと佇む。
祇園の多くがビルに建て替えられスナックなどに変貌するなかで昔の
情緒を漂わせる小路である。

石塀小路 石畳
石塀小路の歴史はまだ浅く大正初期だとか。
一時期お妾さんの家が多かったことから「お妾通り」とも呼ばれたらしい。
石畳の一部は昭和50年代に廃止された京都市電の敷石を移設したそうだ。
そうだ昭和48年、僕が学生生活を始めたときはまだ市電は走っていた。

カメラ小僧
登山靴を履いたカメラ小僧も我を忘れてシャッターを押していた。
直ぐ近くの二年坂や三年坂あたりは観光客でごった返しているが
ここは格段に人が少なくご覧のような静けさだ。

高台寺
東山を借景とした高台寺のお庭。
若い頃は神社・寺院には全く興味なかったけれど年を重ねて少し落ち着いたか、
依然として仏像などに興味はないが庭を愛でる目は養われてきたように思う。

ヤブツバキ
竹林を背景にシロバナヤブツバキ。 たった一輪の残り花。
一輪、それ故に尊く、白花、それ故に美しい。

ツバキは日本固有種で学名も「カメリアジャポニカ」と言う。 
葉の深い緑に花の紅が際立ち、ツバキは古来より人々に愛され
ユキツバキから多くの園芸品種がつくられた。
ちなみに、このシロバナヤブツバキは野生種。

クロバイ
こちらは境内の一角に植えられていたハイノキ科のクロバイ(黒灰)の花。 
燃やした灰を染色の媒染剤に使われるハイノキ(灰の木)よりも葉の色が濃く
全体的に暗く見えたことからクロバイとなった。

樹冠いっぱいに白い花を付け遠くからでも見栄えのする木である。
春は桜ばかりがもてはやされるが桜以外にも美しい花木はたくさんある。

八坂の塔
二年坂を上がり清水の舞台まで行こうと思っていたが、あまりの人の多さに
うんざり八坂の塔へと下る。

普賢象桜
坂を下る途中、通り沿いに見事な八重桜が咲いていた。 
花をよく見ると「普賢象桜」であった。
この桜の歴史は古く室町時代からある園芸品種で、遅咲き桜の代表格だ。

特徴は八重の花の中から葉化した二つの雌しべが突き出すことだ。
その形が普賢菩薩が乗る象の鼻に似ることから「普賢象桜」になった。

花が散る際にも特徴があり花弁は一枚一枚散らずに花冠ごとポトリと落ちる。
足下にはふわふわの綿菓子のような花房がいくつも落ちていた。

上七軒提灯
お昼を過ぎて、もう一つの目的地へと移動。
ここは上七軒、京都にある五花街の中で最も古い花街だ。

室町時代に北野天満宮が火事に見舞われ、その修復作業の際に残った
材木を譲り受け七軒のお茶屋を建てたことが始まりという。

五つの団子が二本で十個の団子が描かれた提灯が軒下に下がる。
上七軒の白地に赤い団子は祇園の赤地に白い団子と逆である。

上七軒
ちなみに他の花街の紋はどうか?
高瀬川を往来する舟人たちのための旅籠や茶屋から栄えた先斗町は「千鳥紋」
歌舞伎などの芝居小屋が建ち並ぶ地に栄えた宮川町は「三ツ輪」である。

この写真の玄関は和菓子の有名店「老松」、さっそくお土産を買うことにした。

舞子うちわ
暖簾を分けて中に入ると、こじんまりとした店内の壁には舞妓さんたちが
夏の挨拶に配る「舞妓うちわ」が飾られていた。

竹の骨組みにヨシ紙が貼られ表に家紋、裏に名前が書かれている。
ここにも京の文化が香る。

夏柑糖
これは「老松」の夏菓子「夏柑糖」(なつかんとう)、4月1日より販売だった。
夏みかんの果汁と寒天を合わせ再び夏みかんの皮に注ぎ固めたもの。

このほろ苦さはゆず釜のように果実の皮を使うことにより醸し出されるのだろう。
冷たくさっぱり、とても美味しい和菓子でした。

三地蔵
<おまけ>
これは「ねねの道」から少し奥に入ったところにあった「三地蔵」
見ざる言わざる聞かざると否定的に生きるのではなくて
見るぞう言うぞう聞くぞうと積極人間になりなさいと諭すお地蔵さんだ。

観光地でお決まりの名所を巡るのではなく自分の感性で街並みを眺め
路地を歩いたら沢山のことを知り学ぶことが出来るでしょう。

今回は山岳ガイドの旅ではなく街角ガイドの旅でした。 おしまい。


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昨年の夏祇園祭に行った時ねねの道を歩きましたが静かで良い所です。
京都は冬、人が少ない時が静かで好きですネ。

京都散策

とてもよい天気の新緑の京都巡りよかったです!
高台寺の抹茶もおいしかったですねぇーv-365。 
京都の土塀に蜜蜂が営巣していたのには驚きました。通行人も我々が何を撮影しているのか不思議がっていましたね。
歴史を歩く、という山岳とは似て非なるトレッキングも非常に魅力的だなと感じました。
ご一緒させていただいてありがとうございました! またよろしくお願いいたします!

池澤太字の文色付きの文字

No title

今回の写真の中で一押しは、唯一人物が写っている分で写真を撮っている男性の後ろ姿はスタイルもよく最高のシャッターチャンスでしたね。きっとイケメンの方に違いありません。京都の東山界隈は京都らしさが一杯詰まっている所ですね。誰かと一緒に歩いた思い出のみちとなること間違いありません。提灯の図柄は地域色が出ていて、その図案が面白いです。祇園の提灯は春の「都おどり」
の期間中に、京の町を彩ってくれますね。毎年その頃になるとあの
提灯が恋しくなります。8個のつなぎ団子が8つの町を表わしていることは知りませんでした。いらないものをそぎ落とした極みである意匠には、大切なメッセージが込められているんですね。京都の市電は懐かしいですね。京都駅前からお客さんを連れて四条河原町まで乗って、居酒屋へ行ったのを思い出します。あれは40年前の
大晦日でした。リタイヤーしたかつての京都市電が、いつでしたか
他の都市で走っているのを見かけました。夏みかんの和菓子、今の季節感にピッタリですね。お抹茶がおいしくいただけそう。可愛らしい三地蔵も街の隅っこで、反骨精神が秘かに健在していることをアピールしているようです。今回出てくる植物のコメントも大変興味深く読みました。多くを知り、多くを感じた街ガイドでした。
プロフィール

杉浦直樹

Author:杉浦直樹
『自然塾』塾長の杉浦直樹です。
日本自然保護協会
自然観察指導員

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